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高い理由を語る

23:56

普通の、何気ない洋食屋に行きました。そうしたら、食べ物に関する「薀蓄」が書かれていました。内容は、その店が提供している料理に使われる素材についてでした。


これを見たとき、ハッとしました。この薀蓄は広告に非常に有効な手段でもあるからです。



例えば、こんな文を見たことはありませんか?「オーストラリア南部で自由に育った牛を使った・・・」「山奥の湧き水を利用しています・・・」「8時間煮込んで出たダシを・・・」


私たちはこういう薀蓄が大好きです。特に食べ物に関して言えば、店の雰囲気や一緒に食べる人で感じる味も変わるぐらいですから、こういう薀蓄によって「美味しい気がする」「他とは違う」と思うのは当然のことでしょう。
(もちろん、こだわりがあるからこそ実際に美味しい場合も多いはずですが)



さて、広告の話に戻ると、業界としては当たり前のことでも消費者から見れば「へ~、そうなんだ」と思うような事柄があります。

食べ物もそうです。オーストラリア南部で育った牛が本当に良い牛がどうか、私たちにはよく分かりません。しかし、広い土地と豊かな牧草について詳しく説明されれば、私たちはそれが特別に良い場所なのではないかと考えます(牛を育てるところにはたいてい広い土地と牧草があったとしても)。そして、その牛を使った牛肉料理は美味しいと感じるでしょう。


ミネラルウォーターなんかも典型的ですね。私たちは味覚として(化学物質を感じ取る能力として)、ミネラルウォーターを美味しいと思えるかどうかは微妙なラインです。目隠しをして水道水と飲み比べるテストをしてみれば分かるのですが、どっちがどっちかはよく分かりません。でも、山奥からくみ上げたミネラル豊富なといわれれば、それは美味しくてしかも健康に良いというイメージを持つのです。



こうした薀蓄で付加される価値によって、私たちはそのものの効用よりも多くの代金を支払います。超理性的に考えれば馬鹿馬鹿しいことかもしれないのですが、まさに脳みそが感情的に満足しているのです。


販売する側としてはこれを使わない手はないでしょう。まだ伝え切れていない商品の魅力があるのではないでしょうか?その魅力を伝えれば、今の価格でも割安と感じさせることができるばかりか、より高い値段で売ることもできてしまうのです。


ぜひお試しください。
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